男鹿海洋エリアにおけるブルーカーボン実証プロジェクト等に関する協定を締結しました

令和7年11月18日、秋田県立大学（理事長兼学長　福田 裕穂）は、男鹿市（市長　菅原 広二）、秋田県（知事　鈴木 健太）、秋田県漁業協同組合（代表理事組合長　杉本 貢）、株式会社男鹿なまはげ魚工房（代表取締役社長　澤村 誉）、NTT東日本株式会社 宮城事業部（執行役員宮城事業部長　須藤 博史）と連携し、男鹿海洋エリアにおけるブルーカーボン実証プロジェクト等に関する協定を締結しました。

本協定は、６者が連携して、男鹿市の豊かな自然環境や漁場といった地域資源を活かし、環境にやさしいまちづくりと脱炭素の実現を目指しています。また、観光・農林水産業の振興や地場産業の活性化を図りながら、海藻資源の維持・再生・拡大によるブルーカーボンの推進と地域ブランド力の向上にも取り組みます。
取り組みとして、戸賀湾の養殖場を活用したワカメ養殖の拡大やアカモク漁場の造成を進めるほか、増産によるCO₂吸収量を「Jブルークレジット制度」でクレジット化し、環境価値と経済価値の両立を図ります。さらに、ドローンやAIなどのICTを活用した海洋資源調査を行い、ブルーカーボン認証の取得や新たな販路拡大にもつなげていきます。

協定式で、福田理事長は「本学は、秋田の自然を活かした地域発展に、技術力と研究力で貢献していく考えである。JSTのCOI-NEXTプロジェクトにも取り組み、森林価値の創出による地域活性化を進めている。男鹿の海は優れた漁場であり、ワカメ・アカモクのCO₂吸収量をクレジット化する試みは、新たな価値を生み出す重要な挑戦である。本学としても、この取り組みを通じて男鹿の一層の発展に寄与していきたい。」とプロジェクト参画への意気込みを語りました。

 

本協定において、本学は秋田県水産振興センターと連携し、以下の技術支援を担当します。

・ワカメ養殖の技術的指導及びアカモク増殖の技術開発・指導
・アカモクの付着基質となるコンクリート礁の清掃
・ワカメ及びアカモクの成長量調査、種苗の生育状況確認（潜水等での水中カメラ撮影）等各種機材を用いた撮影に向けた漁具位置情報の把握
・戸賀湾の海洋データ等の収集及び収集したデータの分析・考察